【ブエノスアイレス清水憲司】トランプ米大統領は20日、「中国と欧州連合(EU)、その他の国々は為替を操作している」とツイッターに投稿した。
19日には米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ方針と最近のドル高にも不満を表明している。
貿易赤字の削減に向けた通商交渉の成果が上がらない中、「ドル高是正」に向け自国を含む各国の金融・通貨政策に批判の目を向けた形だ。
トランプ氏はツイッターで「米国が利上げし、日に日にドル高になる中、(中国やEUなどは)通貨を操作し、金利を低くしている」と述べた。
前日の米CNBCテレビ番組では、FRBのパウエル議長が進める利上げ方針について「必ずしも賛同しない」「経済が上昇すると、FRBはいつも利上げする」と不満をあらわにした。
さらに利上げに伴う最近のドル高にも不快感を示し、マイナス金利を続ける欧州中央銀行(ECB)を引き合いに
「欧州は利上げをしていない。米国は(ドル高で輸出が)不利になっており、巨額の貿易赤字になっている」として、金融政策運営と貿易赤字の問題を直接関連づけた。中国についても「通貨が石ころのように下落している」と語った。
FRBは6月、今年2回目となる利上げを決め、年内にあと2回の実施を見込む。
ECBも年内に量的緩和を終了させ、徐々に金融緩和を縮小する方針だが、米経済の好調さが際立つ中、外国為替市場ではドル高の動きが強まっている。
貿易赤字削減は、トランプ氏の重要公約。各国に貿易戦争を仕掛け、市場開放を迫ることで赤字削減を目指してきたが、EUや中国などから報復関税を浴びる事態に陥った。
このため、赤字減らしに向け、輸出増・輸入減の効果を見込める「ドル高是正」に力点を置き始めた。
政権トップが中央銀行の政策運営に介入するのは極めて異例だ。
米国では1970年代にニクソン大統領が金融緩和を求めて圧力をかけた結果、インフレが進み、経済が長期低迷した。
こうした反省から中央銀行は政治の圧力を回避するため、政策運営の独立性が重視されている。
FRBの独立性に疑念が広がったり、政権とFRBの足並みが乱れたりすれば、金融市場が混乱しかねない。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180720-00000131-mai-bus_all
19日には米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ方針と最近のドル高にも不満を表明している。
貿易赤字の削減に向けた通商交渉の成果が上がらない中、「ドル高是正」に向け自国を含む各国の金融・通貨政策に批判の目を向けた形だ。
トランプ氏はツイッターで「米国が利上げし、日に日にドル高になる中、(中国やEUなどは)通貨を操作し、金利を低くしている」と述べた。
前日の米CNBCテレビ番組では、FRBのパウエル議長が進める利上げ方針について「必ずしも賛同しない」「経済が上昇すると、FRBはいつも利上げする」と不満をあらわにした。
さらに利上げに伴う最近のドル高にも不快感を示し、マイナス金利を続ける欧州中央銀行(ECB)を引き合いに
「欧州は利上げをしていない。米国は(ドル高で輸出が)不利になっており、巨額の貿易赤字になっている」として、金融政策運営と貿易赤字の問題を直接関連づけた。中国についても「通貨が石ころのように下落している」と語った。
FRBは6月、今年2回目となる利上げを決め、年内にあと2回の実施を見込む。
ECBも年内に量的緩和を終了させ、徐々に金融緩和を縮小する方針だが、米経済の好調さが際立つ中、外国為替市場ではドル高の動きが強まっている。
貿易赤字削減は、トランプ氏の重要公約。各国に貿易戦争を仕掛け、市場開放を迫ることで赤字削減を目指してきたが、EUや中国などから報復関税を浴びる事態に陥った。
このため、赤字減らしに向け、輸出増・輸入減の効果を見込める「ドル高是正」に力点を置き始めた。
政権トップが中央銀行の政策運営に介入するのは極めて異例だ。
米国では1970年代にニクソン大統領が金融緩和を求めて圧力をかけた結果、インフレが進み、経済が長期低迷した。
こうした反省から中央銀行は政治の圧力を回避するため、政策運営の独立性が重視されている。
FRBの独立性に疑念が広がったり、政権とFRBの足並みが乱れたりすれば、金融市場が混乱しかねない。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180720-00000131-mai-bus_all